クルマのカラーバリエーションは豊富ですが、中でも 黒のクルマ は人気の車体色です。ただ、この黒い車体色に関しては誤解が多いのも事実です。
黒は洗車が大変だ
黒は汚れやすい
黒はキズがつきやすい
黒はムラになりやすい
これらは4つとも、ただの勘違いです。
黒い車体色は、汚れやキズが「つきやすい」のではなく「目立ちやすい」だけです。また、黒い車体色は「ムラになりやすい」のではなく「ムラが目立ちやすい」だけです。
でも、逆の見方をすれば、洗車キズを早期発見できるので、致命傷になる前に洗車方法を見直すことができます。また、ムラが目立ちやすいので、ワックスの拭き残しも回避しやすいといえます。
車体色がカーケアの手法そのものに、影響を及ぼすことは一切ありません。ただ、あえて、カーケアと車体色を関連づけるとすれば、「黒はむしろラク」といえます。
カー用品店の洗車用品コーナーには、塗装色別にラインナップされた洗車用ケミカルが並べられています。それらが如何にナンセンスであり、ある意味で怖いモノであるかということについては、別のコラム(車体色別ケミカルの闇と恐怖)でお伝えさせていただきます。
ただ、それらの塗装色別ケミカルに対して、疑問を感じる方はほとんどいません。なぜなら、多くの方が車体色に関して誤解をされているからです。ただ、車体色がカーケアに及ぼす影響は皆無であり、あくまでもビジュアル上の問題です。
そして、この車体色に関する誤解を植え付けた犯人は、間違いなくカーケア業界にあると考えます。 「黒いクルマは、作業が大変なので、割増料金が必要です」なんていうのは良くある話です。ただ、冷静に考えてください。白いクルマと黒いクルマを、同じ水準のキレイさに仕上げるならば、汚れやムラが目立つ黒いクルマの方が容易なのではないかと思いませんか?
では、なぜ黒いクルマは大変だと言うのか?
それは黒は汚れやキズが目立つので、誤魔化しがきかないという理由しか思い当たりません。裏を返せば、白は「手が抜きやすいのでラク」といえます。黒いクルマは大変だという業者は、誤魔化せるならば誤魔化してしまえ、というスタンスを名言しているようなものです。
おそらく、「(誤魔化せないから)黒は大変だ」ということなのでしょう。
