手で洗えば「 手洗い洗車 」というわけではない

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洗車機はキズがつきやすい、 手洗い洗車 はキズがつきにくい、というイメージか一般的かと。

このようにお話される方は多いです。「クルマを大切にしているので、洗車機を使ったことはありません。いつも 手洗い洗車 をしてもらってます」と。

でも、洗車機ではなく、 手洗い洗車 サービスを利用されたとしても、その 手洗い洗車 サービスが、ワイルドな「手荒い」洗車だとしたら、ある意味で、洗車機よりも危険かもしれません。

機械はプログラムで決められた通りの作業を遂行します。でも、裏を返せば、決められたことは正確に行うことが可能であるといえます。現代の高度な技術であれば、相当精度の高い機械が作れるでしょう。

それに対して、人間は機械とは異なり、同じ動きをする人間はいません。各人の脳で判断し、動きの精度も経験や技量により千差万別です。この個人差が、吉にも凶にもなるのです。 マイカーの洗車であれば問題ないかもしれませんが、プロとして、お客さまのクルマを洗車する場合は事情が異なります。

クルマのボディの状態はクルマ毎に異なりますし、付着している汚れも実に多種多様です。どれが除去可能な汚れで、どれが除去不可能なシミなのか。一見するとキズに見えても、実は落とせる汚れもあります。もちろん、その逆も然り。それらを正しく判断して、最適な処理方法を選択し、適切な力加減で処理をする。機械にはそんな芸当はできません。

このような人間ならではの繊細な作業で仕上げる洗車を、プロの「 手洗い洗車 」と呼ぶのかと。

料金を引き下げるためには、短時間で仕上げるしかありません。雇用主からそのような指示をされた洗車スタッフは、時間的余裕が無い中で作業することになります。急いで作業するものだから、汚れも除去しきれないし、力を入れ過ぎて許容範囲以上の洗車キズをつけてしまうリスクも高まります。

こうなってしまうと、プログラムで決められた作業しか行えない洗車機の方が、むしろ安全に作業をすると言っても過言ではありません。洗車作業に不慣れなアルバイトスタッフが、時間に追われて、闇雲にスポンジやクロスで擦っている姿を見ると心配になります。ゆっくり作業することと、じっくり作業することは全く別物です。

時間に追われた作業にならないために、当社は、創業当初から出張スタイルの洗車サービスの提供に拘り続けています。 決して安い料金だと思っていませんが、クルマを「安全かつ確実に」キレイに仕上げることが可能な作業時間を設定し、それに見合った料金設定をさせていただいています。

お客さまから、汚れが落ちていないとのご指摘いただいた時に、「この料金と作業時間では、そこまで丁寧な作業はできません」なんて言い訳は絶対にできません。なぜなら、その料金や作業時間を決めたのは、業者自身なのですから。

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