洗車後がクルマは一番キレイです

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こんなことを言うと、「そんなことは当たり前じゃないか!」と叱られてしまいそうですが、この意味を本当に理解しなければクルマの輝きを維持することはできません。

クルマは必ず汚れます。走行しなくても汚れます。洗車した翌日に雨が降れば、洗車後だというのにすっかり汚れているかもしれません。雨で汚れが流れるよと冗談交じりにおっしゃる方もいますが、再度洗車するまで前回の洗車直後よりキレイな状態に戻ることは絶対にありません。 ただ、重要なのは、次回の洗車でどこまでキレイな状態に戻せるかということです。

次回の洗車までの間隔が短ければ、前回とほぼ同じ水準まで戻せる可能性は高くなりますが、洗車の期間が1ヶ月以上空いてしまうと、かなり高い確率で前回のキレイさの水準まで到達できなくなります。なぜなら汚れの滞留期間がある境界線を越えると、ただの汚れがシミに変異してしまうからです。さきほど1ヶ月なんてざっくりとした表現をしてしまいましたが、汚れの種類によっては1ヶ月なんて悠長な猶予は与えてくれません。鳥のフン等の強力な汚れなら1週間程度かもしれません。要するに、不運にも次回の洗車までにシミに変異する境界線を越えてしまった汚れは、通常の洗車では落とせなくなってしまうのです。

クルマは通常は年単位で所有する物なので、その所有期間中にどんなに頑張って洗車したとしても、シミの発生を完全に防ぐことは極めて困難なことかもしれません。また、洗車をすればするほど確実に洗車キズは増えます。 つまり、愛着という特別な付加価値を考慮しなければ、どんなに努力を重ねたとしても、キレイさのレベルは時間の経過とともに新車時より確実に低下していきます。 「そんな夢のないことを言うな」と怒られてしまいそうですが、この現実を理解せずに「いつか余裕がある時に気合い入れて洗車すれば新車のように戻せる」なんて淡い期待を抱かないことが大切なのです。こんな話をすると「シミやキズが増えたら研磨すればいいじゃないか‼」とおっしゃる方が必ずいるのですが、そういった強制的に輝きを復元する荒療治は何度も使えない手段であることをことをご理解ください。

クルマの輝きをいつまでも保つことは本当に大変なことですが、諦めずに不断の努力を重ねることで、新車の時のキレイさからの乖離幅を抑えることができます。

当社オーナーが新車から21年乗り続けているS15シルビアです