見えない商品、問われるのは誠意

愛車の輝きを維持したい方にとって、「○年間洗車するだけで大丈夫!」とか「5年保証」といった謳い文句はとても魅力的なはずです。いくら愛車が大切でも、せっかくの休日に洗車ばかりしている余裕なんてありません。できるだけ楽して愛車の輝きを維持できる方法に飛びつきたくなるのは当たり前です。

コーティングは素晴らしいものです。コーティング被膜が犠牲膜となって、ボディに直接キズがつくことを防いでくれるし、洗車も格段にやりやすくなるのは事実です。当社もお客さまに対して、新車購入時等は、出来るだけディーラーやコーティングショップでの施工をオススメしています。

問題点は、施工後のアフターケアの重要性を正しく理解されていないお客さまが多いことです。

コーティングしても定期的な洗車は絶対に必要です。洗車が不要になるなんてことは絶対にありません。こんなことをいうとコーティング業者さんは「当たり前だ!」とおっしゃると思いますが、想像以上に誤解している方は多いのが事実です。施工時にはどのような説明を受けたのでしょうか?

「コーティングしているから大丈夫!」
「コーティングしているから水洗いだけで大丈夫!」
「5年間保証だから大丈夫!」等とおっしゃる方がほとんどです。

キーワードは「大丈夫」という言葉。こちらが「何が大丈夫なんですか?」と聞くと、ちょっと困ったような顔をしながら言葉を詰まらせます。

「どれくらい前に施工されましたか?」
「3年前だけど5年保証だから大丈夫!」
「既にシミがたくさんありますが、何を保証してくれているのかご存知ですか?」
「知らない。でも、5年保証だから・・・」

「施工後はどういった洗車をされていましたか?」
「ショップからメンテナンスキットをもらったよ!」
「それを使って洗車されましたか?」
「使っていないよ。使い方も知らないし・・・」

残念なのは、お客さまが期待に胸を膨らませて、高いお金を払ってまで施工したのに、その効果を発揮させられていないという現実です。

コーティングショップの店員は、洗車を続けることの大変さを良く分かっているはずです。私はプロの洗車職人なので、自分のクルマも定期的に洗車していますが、仕事でもない限りとても大変なこと。ショップ店員のマイカーを見せてもらってみてください。結構汚いかもしれませんよ(笑)。

お客さまの勘違いの原因は魔法の言葉です。
それは「3年間洗車だけで維持できます!」といった甘い言葉です。この魔法の言葉のスゴイところは「洗車だけで」という表現により、洗車をとても簡単なものと感じさせるところにあります。言葉の力は偉大です。

「3年間持続したければ3年間ちゃんと洗車しなさい。そうじゃないと維持できません!」と言っています。コーティングを維持するためには3年間の不断の努力が必要だということです。ちなみに、コーティング被膜を維持するためには、最低でも月に1回は念入りな洗車が絶対に必要です。

3年間維持できるはずなのに1年経ったら多数のシミができたら、コーティングショップに文句を言いたくなりますよね?でも、きっと店員はこう対応します。

「あ・・・。これは酷いですね・・・。」
「3年維持するっていったじゃないか!!」
「そうですねぇ。ちなみに、ちゃんと当社が渡したメンテナンスキットでお手入れをされていましたか?」
「あ・・・。」
「それでは維持できませんねぇ・・・」

きっとこうなります。

ちなみに「5年保証」等といった表現もよく目にします。多くの方がコーティングの存在自体を保証していると認識しているようですが、保証しているのは「車のツヤ」だったりします。「え?」という感じですよね?しかも、保証対象外の条項がたくさんあります。「鳥の糞が原因の場合は保証対象外」とか「年1回のメンテナンスを受けていない場合は対象外」とかいろいろあって、実際に保証してもらえるケースは極めて少ないと考えます。保証条項を確認されることをオススメします。


コーティングは素晴らしいものですが、目で見ることができない商品です。
だからこそ、売る側の人間には誠意が求められると考えています。

「メンテナンスキットを渡したのだから、あとはお客さま次第!」では困ります。正しいメンテナンスの方法の説明と、ずっと続けるためのアドバイスまでしなければダメではないでしょうか?


コーティング直後に感動を与えることは簡単ですが、お客さまの感動を持続させるためには、お客さまの立場にたって誠意のある説明をすることが必要なのではないかと思うのです。


2016年08月22日