クルマのキズを簡単に消せるわけがない

クルマのキズを簡単に消せるわけがない

よほど注意してなければドアカップ周辺には必ず爪のキズがつきます。そして、そのキズに汚れが詰まることで非常に目立ってしまいます。 残念ながらそのキズ自体をDIYで消すことは極めて困難なのですが、そこに詰まった汚れを除去することでほとんど目立たなくすることは可能です。これは、あくまでも汚れを落とすだけなのでコンパウンド等の研磨剤は不要です。より正確に言うならば、「不要」ではなく「ご法度」です。

なぜならば、コンパウンドは簡単に汚れを落とすことができますが、それと同時に塗装面に多数のキズをうけてしまうので、キズを消すどころか増やしてしまうことになります。 カーケア用品メーカーの中には「簡単にキズを消せる」ということを謳い文句にしたカーケア用品を販売しています。某大手カーケア用品メーカーの宣伝用デモ動画に使われていたのが、まさにドアカップのクリーニングでした。みるみるキズが落ちていくように見せてましたが、要はキズに詰まった汚れが落ちただけの話です。 そして本当の問題は画像には映らないその作業でつけられた沢山のキズです。

塗装面がえぐれたことでできた洗車キズを消すには、キズの底面に合わせて周囲を削り取り、再度完全な平面に復元しなければなりません。複雑な形状をしており、なおかつハンドル越しにあるドアカップを研磨の訓練を受けていない方の手作業で完全な平面に戻せると思いますか?

ちなみに、キズを「隠す」という表現も当社では使用しません。洗車キズに詰まった汚れを落として、表面をキレイにすることにより、多少は目立たなくなるのは事実ですが、この表現は「キズを消せる」と誤解させる可能性があるからです。「 簡単にキズを消せる」といったいい加減な謳い文句の商品を販売するメーカーからは、カーケア用品を普及させようという熱意は感じますが、オーナーのクルマに対する愛情に寄り添うスタンスは感じません。 仮に、キズの箇所周辺についてはそれなりにキレイに研磨できたとします。でも、そこだけ集中的にコンパウンドで削ってしまったクルマの塗装が、どんな状態になってしまうかを理解していれば、「誰でも簡単にキズが消せる」なんて恐ろしい台詞は絶対に口にできません。クルマのキズは簡単に消せるわけがないのです。

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